頭の中はこんなもんです。


iPad、中期的にはあんまり売れないのじゃないか? / 2010年5月15日

今までiPadについて「すごくよさそう!」と喧伝していたのですが、ふと、「あんまり売れないんじゃないか?」という思いにとらわれてきました。

そりゃ今までのWindowsベースのタブレットPCやAmazonのKindleなんかよりはずっと売れるとは思います。
が、iPodのように爆発的になおかつ継続しては売れないのではないか?と思うようになってきています。

その理由は色々あるのですが、1つは、iPadそれ単体ではアクティベートもできず、使うことができないこと。これではユーザーの裾野の広がりに限界があるように思われます。
そしてもう1つは、Appleが商品の発表の際に、「製品のポートフォリオの位置づけで商品を説明をする時は売れない」ジレンマがあるように思うのです。

このジレンマは、過去の商品で言うと、G4 Cube、Apple TV などに当てはまると思うのですが、
今回、ジョブスは iPad が「MacBook と iPhone/iPod Touch の間を埋めるスクリーン」と説明しています。
これはApple社の製品ポートフォリオの話であって、ユーザーの求める物とは関係ありません。
そういうユーザーの潜在的な不満やニーズに応えたものではないものが爆発的に継続して売れるのかな?と思うわけです。

なので、iPad は売り出し直後にマニアックな人に向けてドッカーン!と売れた後は、結構すぐに販売台数は頭打ちになってしまうと予測するわけです。
で、他社からiPadに触発されて発売されるであろうタブレットPCやAmazonのKindleがもっと普及した後に、第2世代、第3世代の iPad がそれらの使い勝手を画期的に凌駕するインターフェースで発売された時に、初めて爆発的に売れるのではないか?と予測するのでありました。

前にも書きましたが、Apple は体験を売りにしている会社です。
MP3ミュージックプレーヤーや電話といった既に普及して、ほとんどの人が「こういうもんだよ」と当たり前に思っているものに、ユーザーインターフェースや質感で新しい体験を提供するところにAppleの真骨頂があるように思います。
しかし、iPad はユーザー側にそういった不満も期待もないところを商品のコンセプトにしています。
なので、今回はマニアのおもちゃ程度にしか売れないように思うのです。
(もちろん各業界に与える影響は絶大だとは思っています)

もし、今の段階で iPad が爆発的になおかつ継続して売れるのであれば、それは今までのタブレットPCや Kindle にもの足りなさを感じている人々が、僕の想像を遥かに超えてたくさん居たということだと思いますが、はたしてどうでしょうか。

iPad は、短期的にはヒットするけれど、中期的には息切れする。
継続して売れるのは、他社から同カテゴリの製品が多く出回って、このカテゴリの製品がコンシューマ市場に認知された後になる。
というのが現段階の僕の予測です。

Facebook にシェア
[`google_buzz` not found]
[`yahoo` not found]
[`livedoor` not found]

コメントする