頭の中はこんなもんです。
「梅棹忠夫 語る」読了 / 2012年1月16日
小山 修三氏による「梅棹忠夫 語る」(日経プレミアシリーズ)を読了。
梅棹忠夫氏に小山氏がインタビューしたものをまとめた本です。
インタビューというかたちを採っていることもあってか、言葉が平易でとても読みやすく、最後まで一気に読めてしまいます。
しかし、その内容は非常に濃くて、梅棹氏の洞察の深さ、鋭さを十二分に感じることができます。
またその発想や手法は、今の自分たちがパソコンやネットを使う上での使用方法や対峙のしかたまでを指し示しているかのように感じます。
惜しむらくは、梅棹氏がITの活用に関して、具体的な言及を残さないまま他界された事じゃないでしょうか。
武士道を武家の権威主義と切り捨て、明治以降のインテリジェンスをその流れをひいたインテリ道と呼んで毛嫌いした話は、コンピュータを一般の人にも使えるように、とパソコンを発明したスティーブ・ジョブスになぞらえてしまうのは、Macユーザーのひいき目でしょうか?
Macなどのパソコン、iPhoneやiPadなどのコンシューマ向けのモバイルデバイスで、Evernoteなどのクラウドサービスを使う現在のITを、梅棹氏ならどのように活用したのか?ぜひとも聞いてみたいと感じました。
続いて、梅棹氏の「知的生産の技術」を読み始めることにします。
WIRED 復活! / 2011年4月19日
かつて大好きだった雑誌「WIRED」が復活するらしい。
今でもバックナンバー(98年10月号だけが欠けてるのだけれど)を後生大事にとってある僕にとって、これはうれしい!
amazonでは、既に予約受付が始まっているし、早速ポチッ!とやってしまった。
アマゾンで見てみると「WIRED (ワイアード) VOL.1 (GQ JAPAN2011年7月号増刊) [雑誌]」となっている。
表紙(の画像)には「2011.6.10 始動」と書かれているけど、 GQ JAPANの増刊という扱いだから、月刊化されるという事ではないのかもしれないな。
しかし、終刊号が98年11月号だから廃刊になってから12年半。
ITもネットの世界も 当時とは様変わりしてしまっているし、そもそも紙に印刷した雑誌という媒体自体が当時ほどの存在感を持てずにいるこの時に、敢えて復活するだけの価値や存在感を見せてくれるのか、楽しみだったり、少し不安に思ったり・・・。
いずれにせよ、あのポップでとんがった感じの紙面が戻ってくる事は素直に喜びたいと思うのでありました。
WIRED (ワイアード) VOL.1 (GQ JAPAN2011年7月号増刊)
久しぶりに雑誌の創刊号を購入 / 2011年4月17日
今日は雑誌2冊を購入。
一冊は「GLOBAL WORK」創刊号。
水嶋ヒロさんが編集長 となった事がちまたでは話題になっている(らしい)。
特集は”We love hard work! 今こそ、ハードワークを。”
編集長水嶋ヒロさんと、一橋大学の米倉誠一郎教授の対談(p8〜p35!)が巻頭を飾っています。
定価300円でこのボリューム(256p)はお買い得感たっぷりです。
「ハードワークするぞ!」的な記事ばかりを期待していると肩すかしを食うかも知れませんが、デンマークに関する記事や料理に関する記事など、結構読み応えはありますね。
通販サイトである Global Work で買えるアイテムの単なる紙カタログという以上のものに出来上がっていると感じました。
そういえば、幻冬舎の雑誌「GOETHE(ゲーテ)」は、”24時間仕事バカ/仕事が楽しければ人生も楽しい”を謳い文句に創刊しましたが(そして僕はプレ創刊号から何号か購入してましたが)、最近はあまり話題になりませんねぇ。
働くぞ!と意気込む姿勢が、あまり受けのいいものではないのかも知れません。
これからは変っていくようにも思いますが・・・。(っていうか、変らざるを得ない?)
もう一冊は、「Casa BRUTUS」5月号。
特集は”部屋をつくる新しい感性 インテリアの天才たち!”です。
現実の僕の生活レベルからするとちょっと(いや、かなり?)背伸びした世界なんですが、なりたい自分のイメージを具体化しようと買ってみました。
以前は、インテリアやデザインに関する本や雑誌を毎月のように買っていたのに、最近買わなくなったなぁ・・・。
ん〜。
ページの中にあるような生活をあきらめてしまってたんでしょうねぇ。
これはいかん。。。
そういえば、昔はちょっとでも気になった雑誌(特に創刊号)は片っ端から買ってたのに、最近はそういう事もしなくなってしまってる・・・。
「断捨離」という言葉が流行っているけれど、断つ事、捨てる事、離れる事の向こうにある、「自分に何を残すのか?」「自分にとって何が大切か?」が重要。
自分の好きなものは何か?自分は何があれば快適なのか?何があれば幸せなのか?をよ〜く考えて、無駄遣いではなく、自分の人生を豊かにしてくれる”モノ”と生活したいと思う今日この頃なのでした。
立川談志著 談志楽屋噺を読む / 2010年4月16日
初版が昭和62年だから23年前。1990年1月とあとがきにあるの文庫化されてすでに20年の本ということになる。
落語は好き(な方)だし、落語家さんの名前や芸風も知っている方だとは思うけれど、この本に名前が出ている落語家さんや芸人さんで知っているのは半分にも満たないだろう。
それでもおもしろい。
笑わせられる、ほろりとさせられる。
どんな高座だったのか?芸だったのか??想像力をかき立てられる。
情けない人間として、立派な芸人として、愛おしさのような親しみを感じてしまう。
そんな名人芸を見続けてきた談志さんをうらやましく思う。
江戸前の落語は生で聞いたことがないのだけれど、談志さんは生で見てみたいなぁ。
と、考えていたら、談志さんが引退会見をしたとテレビで流れていた。
いやいや、僕が見るまでは辞めないでくださいな。
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訳者解説 / 2009年11月3日
以前のこのブログでも取り上げた事がある著者;山形浩生氏の新作(?)です。
なぜ(?)がつくかと言うと、この本の中身は著者が翻訳に携わった既刊本の解説部分だけをまとめた物だから。
翻訳者の解説文だけで一つの独立した読み物として成り立つのか?という危惧は当然あるのですが、これがなかなかどうして面白い物になっています。
「本編よりも雄弁な”解説”」という帯のコピーに偽りはありません。
原著の著者の発する言葉や、思いや、その思考に至るまでの過程にまで思いを馳せている山形氏の真摯な態度に好感が持てます。
また、原著の著者に対する思いだけでなく、読者に対しても”伝えたい”、”伝わってほしい”という強い思いが、彼の解説からはびしびし伝わってきます。
言葉遣いが横柄だったり、例が常識はずれだったりするところが読者の鼻につくことがあるのだとは思いますが、「一読の価値あり」の本だと思います。