頭の中はこんなもんです。


「Appleはデザインはいいけど技術はいまいち・・・」ってどうよ? / 2015年6月15日

WWDCが終わって、「Appleはデザインはいいけど技術はいまいち・・・」的な記事をいくつか見かけたのだけれど、なんだかちょっと引っかかる。

「Appleはデザインはいいけど技術はいまいち?それが何か?」と僕は思っているのです。

何に引っかかっているのかを考えてみると、Appleという会社のそもそもの捉え方がちがっているのだと気づいた。

Appleは「IT企業」と分類されている。
だからこそ「デザインはいいけど技術は・・・」という評価にもつながるのだろうけれど、んじゃIT企業ってなんだよ?と考えてみると、これが結構いい加減な分類方法に思えてくる。

よく並べて比較されるのがGoogleやAmazon、Microsoftあたりだろう。
でも、それぞれを見てみると、やってることはぜんぜん違う。

Googleは検索サービスを提供する会社だし、Amazonはネット通販サービスを提供する会社。MicrosoftはOSとアプリケーションと開発環境を提供する会社だ。
提供している製品やサービスに、共通点はない。
(近いことやほぼ同じようなこともあるにはあるけれど、主戦場はそこではない)

共通するのは、提供するサービスや製品がITを基盤に作られているという点だけだ。

んじゃ、Appleは何を提供している会社なのか?
僕はAppleは「デザインの会社」だと思うのです。

もう少し細かく言うと、ユーザーの体験(Experience)を実現するインターフェースをデザインする会社。

MacのOSでは、それまではキーボードでコマンドラインでの入力しかできなかったコンピュータに、GUIとマウスという新しいインターフェースをデザインして、ユーザーの敷居を大きく下げた。

iPodでは、クリックホイールと曲のセレクト画面、それにHDDを組み合わせたインターフェースのデザインで、カセットテープやCDなどの媒体に縛られない音楽体験を実現した。

iPhoneでは、タッチスクリーンというインターフェースをデザインすることで、パソコンの画面に縛られていたインターネットを携帯電話の中にも移植した。

これ左様に、Appleはユーザーの体験(を実現するインターフェース)をデザインし、提供してきた会社なのだ。

Apple製品の画面の美しさや製品の手触りの良さ、パッケージのしつらえのこだわりに至るまで、ユーザーが体験する事にとことんこだわったデザインこそが、Appleの価値だし、存在理由なのだ。

だから、冒頭の「Appleはデザインはいいけど技術はいまいち・・・」的な記事は全然的はずれと言わざるをえない。

Appleにとって、技術は目指すデザインを実現するための手段でしかない。
(っていうか、ITとか技術って本来そういうもんでしょ?)

目指すユーザー体験やユーザーインタフェースが実現されているなら、そこに使われている技術が最先端であろうとなかろうと、そんなことはどーでも良いのだ。

それに、(僕も詳しいわけではないけれど)Appleが技術的に遅れているとも思わない。
Appleが公表している技術は、今実現したいインターフェースデザインを実現するための技術を使っているというだけで、(技術があるということを)見せるためだけの技術は公表されていないだけのことだと思います。

 

と、Appleについて熱く語っている場合ではなくて、自分は何を提供するのか?を考えていたのでした。

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