頭の中はこんなもんです。
憧れはコンプレックスの裏返し? / 2011年4月18日
”壁の(ほとんど)ない家”ってわかりますか?
僕の生家は、この壁のない家でした。
このことが今の僕の「インテリアへの憧れ」「部屋を飾る事への憧れ」に大きく影響しているように思うのです。
いわゆる在来工法で建てられた平屋建てで、築50年の生家。
田舎なもので、広さだけは広くて、今で言うところの7LDKの部屋数があるのですが、この家にはほとんど壁がありません。
部屋の間仕切りはすべてふすまか障子。
その上廊下もないので、トイレに行くにも、お風呂に入るにも、冷蔵庫を覗きに行くにも、子供部屋だろうがじいちゃんの部屋だろうが、間にある部屋を通り抜けて行くしかありません。
プライバシーなんてものはあとから取って付けようにもどうにもなりゃぁしない。そんな家の構造でした。
(父親は「葬式の時にちょうどいいんだ」などと言ってましたが・・・最近は自宅で葬式なんかしないですしね)
家の内部だけではなくて、外壁にしたって縁側が大きく、風通しのため(?)に東西側の壁はほぼ窓で占められています。
おまけに北側の壁は床の間と違い棚、仏壇で占拠され、南側の壁には食器棚が鎮座しています。
そんなこんなで、僕は部屋の壁というものを知らず、自分の部屋にポスターを貼ったり、絵を掛けたりという事をしたことがないまま大きくなったのでありました。
そしてその事ですごく損をしてきたような、自分が遊びを知らない田舎者(実際そうなんですけど)のような、劣等感を感じていたのです。
その反動なのかなんなのか?
インテリア雑誌やデザイン系の雑誌で見る、壁にかけられた額入りの絵や、鮮やかな色の壁紙や、壁一面の本棚に、ものすご〜く惹かれるのです。
日本家屋の良さもこの歳になってわかってきたように思うのですが、一度は好きな絵を壁にかけたり、大好きな本のぎっしり詰まった壁一面の本棚に囲まれて過ごすような部屋に住んでみたいなぁ、と思うのでありました。